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初アルプス
チェコに来てすぐの頃は「わー!物価が安い!こりゃあ俺も大金持ちズラ!」とか考えていたんですが、最近は実はそう物価が安いわけではないことに気が付きました。

まあ、日本の物価と比べるとかなり安いのは確かなんですが、チェコ人の給料水準を考えると、日本で買い物するのとそう変わらないんですよね。かくいう僕も、日本企業からではなくチェコ共和国からお金をもらっている身分ですから、そう贅沢は出来ません。日本からの給料でチェコで生活したら相当な大金持ちだと思いますけどね。

はっきり言いまして、日本でもらっていた給料と比べると今の給料は半額セールです。日本で「今の年収は○○○万円です!」とか言ったら婚活女性がごめんなさいとか言いながら離れていくレベル。そういう意味では、チェコへの移住はかなり悩んだのは確かです。

それでも、チェコで得られる仕事の待遇とか裁量権とか日本でのしがらみとか、色々なものを考えてこの国に来ることにしました。給料の減額よりも得られるもののほうが多いと考えたからです。

ただ、チェコの水準と比較すると、特殊な外国人である僕はそれでも相当優遇されていまして、かなりのお給料を頂いています。平均を大きく上回る報酬ですから、一般のチェコ人には嫉妬されてしまいます。僕からすると、そういう金銭的なものを諦めてこの国に来たので、日本人である僕の状況も分かってくれと言いたいところですが、普通のチェコ人に理解してもらうのは難しいでしょうね。

しかし、やはりチェコに来て良かったと思っています。仕事もそうですが、余暇の過ごし方に非常に満足しています。まあ、僕の町では日本食を食べられないのが問題といえば問題ですが、全てを手に入れることは出来ませんからね。何かを手に入れたら何かを手放さなければならない。物事はバランスです。


と、いうわけで、今回はアルプスに行って来ました。アルプスといってもスイスの方ではなく、オーストリアです。今回行った場所はオーストリアのHohe tauernという場所です。


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ツアーのバスで、チェコ→ドイツ→オーストリアという経路で行って来ました。地図で見るとイタリアまでもうすぐそこですね。


DSC 5174今回の目的はアルプスの上の方にバスで乗り付け、自転車で下ってこようというものです。バスはこのようなトレーラーを引いていまして、中ではこんな感じで自転車を格納しています。

バスの移動は片道6時間!深夜3時にバス停に集合し、延々と移動でしたよ。一緒に行った友人は、アルプスについたそばから「もう帰りたいっス」って言ってました。

しかし、海のないチェコにはもっと過酷な、片道10時間以上かけて海を見に行くという、ただそれだけの日帰りツアーがあるそうです。今後、機会があればぜひそれに参加したいと思います。


DSC 5201バスを降りた場所にはこんな素晴らしい滝がありました。アルプスの雪解け水ですなあ。

当然のことながら、観光地ではオーストリア人がいてドイツ語を話しており、日本語は当然のこととしてチェコ語も通じませんでした。僕は「チェコ人もオーストリア人も同じヨーロッパ人だから対して違わないだろう」とか思っていたんですが、顔つきは結構違うものなんですね。

うまく言えないんですが、チェコ人は妖精っぽくてオーストリア人はスター・トレックに出てくるクリンゴン星人ぽいゴツイ感じというか・・・。今回行った場所では、普通の人が普通に民族衣装を着ていてとても素敵でした。


DSC 5206こんな雄大な景色の中を自転車で下ります。日本でもアルプスの写真をよく見ますね。僕は奇跡の一枚的なベストスポットがあるのかと思っていたんですが、どこまで行ってもこんな景色が続いていました。あまりにもこういった景色ばかりなので、後半はあまり写真を撮っていません。


DSC 5210民家のあるエリアはこんな感じ。家がポツポツと点在していて土地に余裕がありますね。

どの家も大きく、なんというか、とても素敵な感じでした。日本の山岳地帯とはずいぶん違いますよね。しかし、よく見ると土地の使い方がとても大胆です。山の大部分を酪農や耕作のために開拓しています。日本の山岳地帯と景色が違うのは、気候の違いのほか、土地の利用方法に関する法や、開発に対する考え方の違いが反映されているんでしょうね。


DSC 5222こんな感じで、どんどん自転車を漕いでいきます。


DSC 5223普通のおばさんが馬車に乗って移動していました。自家用馬車。すごい。


DSC 5239山の中にはキレイな湖が。水は非常に冷たいです。


DSC 5251写真ではよくわかりませんが、途中から雨が降り出しました。とりあえずキリストの前で一休み。

山の天気は変わりやすいですね。まるで女心のようです。そういえばよく、女性の恋は上書き保存、男性の恋は別名保存などと言われますが、まさにその通りだと思います。切なすぎる現実だと思います。僕に関して言うと新しくフォルダを作ることももうありません。

今回の旅行に参加したメンバーも僕以外は全てカップルでして、バスの中ではチュッチュチュッチュしてやがります。ツーリングの休憩時間もチュッチュチュッチュしてやがります。僕に何らかの権力があれば公然わいせつ罪でお縄にしようかというレベルです。

ちなみに赤いバッグを積んだ自転車が僕のです。今回は結局65kmほどのツーリングだったのですが、自転車が身体にあっておらずかなり疲れました。安い自転車ではありますが、自分の中のカスタマイズ熱が燃え上がっております。

あ、写真の中のキリスト像はどうやらテンプレート化されているらしく、ツーリング中に同じのを何体も見ました。どこに行ってもはりつけにされて辛そうにうなだれるキリスト像。なんか可哀想になりました。僕だったら笑顔でビッグマックに頬張るイエス像とか、そういう幸せな感じのを作るのに。僕がキリスト教徒じゃないのがキリストにとっての不幸と言えるでありましょう。



結局、晴れの中を4時間、雨の中を2時間くらい自転車で走り続け、ヘトヘトになってバスに乗り込みました。

チェコ人のグループですから、当然のことながらバスが待つ町でビールが飲めるパブを探しましたが、ここはチェコではありません。パブはありませんでした。


IMG 0549というわけで、バスで止まったドイツのガソリンスタンドでビールを買って飲みました。ちなみにこれはドイツのビールなんですが、アメリカにいた頃よく飲んでいたビールで、なんか懐かしい味がしました。値段はやっぱりチェコより相当高く、140円くらい。バスの中でたらふくビールを飲んだせいで、帰りの道中の大部分は激しく自己主張する尿意と戦いましたが、それはまた別のお話。今回は「漏らすかと思った。マジで。」と言っておけば十分でしょう。


そんなこんなで、帰りも6時間バスに揺られ、結局チェコに着いたのは夜の12時すぎ。21時間に及ぶ日帰り旅行となりました。かかった金額は旅行の保険や食べ物も入れて日本円で4,000円位。楽しい旅行でした。
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スロバキアで山登り
チェコもずいぶん暖かくなりました。毎週月曜日はバレーボール、木曜日はバドミントン、土日には自転車ツーリングといった感じで清々しい汗を流しております。しかし不思議な事に、これだけ運動しているのにもかかわらず体重は一向に減る気配をみせません。

近年、原発に代わるエネルギーの必要性が叫ばれて久しいわけですが、運動でエネルギーを消費しても減らない僕の体重の秘密を探れば、もしかしたら世界のエネルギー問題を解決してしまうかもしれない・・・とか思いながら、何気なくスーパーのレジに並んでいる時に自分の買い物カゴを冷静に見てみたらすぐに謎がとけました。

僕のかごには植物の根っこのひとかけらも野菜が入っておらず、ハムやらチーズやらビールやらで埋め尽くされていました。チーズだけで何種類買ってるんだというくらいの百花繚乱ぶり。こりゃあ太るわ。一向に好転の兆候が見られない世界経済ですが、僕の体重だけは右肩上がりというわけでございます。

まあ、そんな感じの毎日です。


それはさておき、春になると山に登りたくなりますね。しかしチェコには高い山はありません。一番高い山でも1500メートルくらい。うーん、それならば他の国にいけばいいじゃないか!ということで、スロバキアの山に行って参りました。

スクリーンショット 2012 05 13 2 15 22 AM行ったのはマラー・ファトラという場所です。ここはスキーリゾートですが、シーズンオフには山登りが楽しめます。

DSC 4700こんな沢を乗り越えてどんどん歩いて行き、

DSC 4716こんな岩にも登りました。

DSC 4767「アタイ、知ってたら絶対登らなかったのに!」とか思うほど絶壁になってたんですが、芋虫のように這い登りましたよ。

DSC 4749岩の上からは雄大な景色が。この岩の上でなら「なんて俺はちっぽけなんだ!」とか叫んでもネガティブな感じになりません。

DSC 4773岩山を降りるとこんなのどかな景色。どこか北海道っぽいですが、地面を耕していたトラックがいかにもな共産党仕様でした。

DSC 4882他の山。どの山もそんなに高くはありませんが、まだまだ雪が残っていました。尾根を歩きます。

DSC 4911山を降りて川沿いを歩いて行くと、大きな滝が!

雪解け水ですので水温0度近いはずなんですが、なぜか水着の男女がキャッキャいいながら水を掛けあいながらはしゃいでいました。僕から見るとチェコ人もそういう理解不能な感じのところがあるんですが、そのチェコ人の友人ですら「クレイジー……」と言っていました。恐るべきスロバキア人。

DSC 4937滝の帰り道、はじめてのお使いの小学生のようにトボトボと歩く僕の目に飛び込んできた植物。

ちょっと摘んで匂いを嗅ぐと「おお!」これはギョウジャニンニクではないですか!日本のものよりも香りが弱いような気がしましたが、紛れもなくギョウジャニンニクでした。どうやらヨーロッパでも冷涼で湿気の多い土地には自生しているようです。

チェコ人は食べないそうですが、ウクライナでは春の味覚として食べるそうです。北海道では醤油漬けにしたり油炒めで食べるのが一般的だと思いますが、ウクライナでは生のまま細かく刻んでゆでたまごとマヨネーズで和えて食べるそうですよ。うん、確かにあいそう。道民の皆さんは試してみてください。

DSC 4955今回利用した宿。手前の道の先にはバーベキューコーナーがありました。

DSC 4779もちろんトレッキングの合間合間のpivo(ビール)は欠かせません。山から降りてすぐのpivo、宿に帰ってすぐのpivo、寝る前のpivo、朝起きてチーズと一緒にpivo。ランチでpivo。チェコ人ってやっぱりどうかしてます。チェコ語の話せない僕ですが、今はpivoの注文だけはできる様になりました。あ、スロバキアではチェコ語が完全に通じます。

DSC 5067スロバキアからチェコに帰る途中にはTrenčin城に寄って来ました。大変古いお城らしいんですが、英語のガイドがなくさっぱり理解できませんでした。残念。


今回はプチ海外旅行だというのにパスポートをアパートに忘れてしまい、崖登りのスリルとは違う感じのドキドキも存分に味わっていたわけですが、何事もなく無事チェコに帰ってこれました。3泊4日で朝から晩までトレッキングにpivoとちょっとハードでしたが、非常に楽しい旅行でした。
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本を全部スキャンしました

ここのところ、チェコはしとしと雨が降っています。

雨が続くとどうも身体の調子がおかしくなります。日曜の午後ですので何もせずにのんびり昼寝などしていたのですが、終わってしまった女性との楽しげな光景が夢の中で絶賛上映されてしまい、あまりの虚しさに半泣きで目を覚ましました。

こんな荒んだ心を癒してくれるのは、この国では脂肪分たっぷりのチーズです。おやつがわりに、カマンベールのようなチーズをまるごと一つパンと一緒にガッツリ完食しました。

徳川家康は「人の一生は重荷を負うて、遠き道を行くがごとし」と言いましたが、ベルトの上に乗ったメタボなお腹を見て「これが家康の言う重荷なのかな……」と人生について深く考えたことは言うまでもありません。


さて、今はチェコでそんな感じで生活しているわけですが、日本からの引越しには苦労しました。

一番頭を悩ませたのは本の問題です。

日本からアメリカに引っ越した時は所有していたほとんどの本を処分したのですが、今回は絶対にそれはしたくない!ということで、本をデジタル化することにしました。引越しが多い生活をしていますので、本の購入はできるだけ控えていたつもりだったのですが、全部で300冊以上の本がありました。それを郵送しようとすると、おそらく10万円以上はかかってしまいます。

自分で本を裁断しスキャンすることも考えたのですが、それにかかる手間と必要な道具の購入を考えると割に合いません。結局、専門のスキャン業者に委託することにしました。今回頼んだのは「bookscan」という東京の会社です。

他の業者は納品が1ヶ月待ちなどかなり時間がかかるようでしたが、「bookscan」の場合はプレミアム会員になると1週間以内にスキャンデータを納品してくれるとのことでここに決定しました。プレミアム会員だと、ひと月9,980円で50冊までの本をスキャンしてもらえます。僕の場合は300冊以上ありましたので、アカウントを7つ作って全てスキャンしました。結局7万円ほどかかりましたが郵送よりも安いですし、自分でやるよりも楽ですからね。その辺は妥協しました。

で、本を読むための機器として「iPad3」を購入し……とここで総額はすでに14万円を超えてしまっているのですが、その辺は考えないことにしました。俺の選択は正しい。俺のせんたくは正しい。おれのせんたくはただしい……

下の画像がipadに取り込んだ書籍です。アプリは定番の「i文庫HD」です。こんな感じで本棚が表示されます。ジャンルごとに本棚を分類することができます。

IMG 0065

本を開くとこんな感じ。画面をタップしたりスワイプしたりするとページをめくれます。

IMG 0066

ざっとページを一覧表示させて、目的のページを探す時はこんな感じです。このアプリはなかなか操作性がいいです。

IMG 0067

スキャンした本のデータは「OCR」という文字認識処理をしてもらっていますので、キーワードの全文検索もできます。

IMG 0069

結果はこんな感じでハイライト表示されます。

IMG 0070

とまあ、スキャンする前は本を裁断することには相当抵抗があったんですが、いざやってみると思いのほか快適で大満足です。本棚全部の本を持ち歩けるというのがすばらしいです。ipadさえ手元にあれば、いつでもどこでも読みたい本にアクセスできますから。

それから、Amazon.co.jp等で購入した本を直接「bookscan」に送ることもできます。海外にいながらスキャンデータだけを受け取ることが可能なわけです。ただ、プレミアム会員だと月9980円もかかってしまいますし、毎月50冊も本を買うことは無いでしょう。プレミアム会員を退会した後だと、3000円で月10冊スキャン可能というサービスを利用できるようなのですが、今の僕にはそれもちょっと多いような気がします。

海外で日本の本を購入したいという目的には他のスキャン業者の方がいいかも知れませんね。

今回は海外でも読書を楽しめるいい時代になったなあという話題でした。部屋もスッキリ。

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