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欲望のままに

ワタクシ、現在日本で生活しております。

チェコに住んでもうすぐ3年になろうかという頃、まあチェコ暮らしにも大分なれまして、「このまま一生ここで暮らすのも悪くないなあ」なんてぼんやりと思っていたわけです。景色も女性も綺麗だし。ところがですね、そんな平凡な毎日を切り裂くような悪夢に苛まれることになったんです。

ラーメン。

ラーメンでございますよ。奥さん。

毎日ラーメンの夢を見るようになってしまったんです。

あの、チャッチャ系の脂が浮かんでいる濃厚なトンコツラーメンだとか、昔ながらのシンプルな醤油ラーメン、札幌味噌ラーメンなんかも。とにかく瞳を閉じればそこにはラーメン。めくるめく高塩分高カロリーの世界。麻薬の禁断症状ってあんな感じなのかなとも思ってしまうわけですが、とにかく理屈を超えたところでカラダがラーメンを求めてしまっていたんです。

僕は基本的には、すべてを理屈でかたづけたいと思うタイプなんですが、あれはまさに本能と申しますか、野生の衝動ともうしますか、そういったリビドーからくる何かでしたね。僕は経験したことはありませんが、決して届かない恋とか「伝えたいでも伝えてはいけない」みたいな強烈な恋愛感情って多分あんな感じですよ。

そうなるともう、特にチェコに不満があったわけではありませんし、むしろ田舎具合が気に入っていたのですが、ラーメン屋が近くに無いことに絶望すら感じてしまうわけです。

チェコでは長い休暇がとれますから、休みで日本に帰ってきた時に食べればいいじゃないか。確かにそうなんです。そうなんですが、日本に帰ってくると田舎に帰りますよね?そうなると腰の曲がった祖母やら老眼鏡を手放せない老母やらが「タイチイの好きなものを」とかなんとか仕上げに愛情をそっと添えた系の料理を作ってくれるわけで、ラーメン屋に行く機会はあまり多くない。砂漠をコップ一杯の水で緑化できますか?渇望を満たせないわけです。

まあ、そんなこんなで日本に就職先を探しまして帰ってきました。もちろんチェコの職場との関係は維持しておりまして、実はまだチェコにも籍があるという状態です。

ところが、「どうせ住むのならとことん田舎がいい」とばかりに、日本でも最果ての部類に入る場所を住処としてしまったものですから、美味しいラーメン屋さんが僕の町にはありません。

 

人生ってほんと難しい。

 

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Unshoes(暫定一位)
ここのところ、チェコ共和国は寒くなったり暑くなったりしております。精神状態が天候に大きく影響される「環境依存性パーソナリティ症候群(造語)」であるところの僕も、ハイになってウィキペディアを読みまくったりローになって「老人と海」を何度も何度も読み返したりしています。……どちらにしても活性が低いですね。


とはいえ、日課であるサンダルでのジョギングはあいかわらず続けています。忙しかったり天気が悪かったりして距離はあまり伸ばせていませんが、1年近くサンダルで走り続けている事になります。

思えば、色々な発見がありましたよ。


まずね、最近になってようやく「足裏のアーチ」の存在を確認出来ました。伝え聞くところでは、足の踵・親指の付け根・小指の付け根を支点として3つのアーチが足にはあり、それがうまく働くことで歩行の衝撃を吸収しているらしいのですが、そんなものは都市伝説かなにかだと思うくらい「足裏アーチ」を感じたことが無かったんです。少なくとも、僕の人生は「足裏アーチ」に支えられたことなど無かった。一人で立って生きてきた。そう思ってました。

それが、薄いサンダルを履き続け、歩いていた時にふと「あれ、これってもしかして」という感じで3つのアーチを自覚してしまったんです。きみ、そこでずっと僕を支えてくれていたのかい?

ブルース・リーが「Don't think, feel!」と言っていましたが、まさにそんな感じです。ただ、これも右足だけのことで、左足のアーチは未だ姿をあらわしてくれません。シャイなんでしょうね。左足は膝の痛みがある方なんですが、アーチの弱さと関係ありそうです。

右足のアーチを感じて以来、あしゆびのグーチョキパーなども毎日やっていまして、今ではずいぶん動くようになりました。やはり左足はちょっと動きが渋いですけど。足裏の筋肉はびっくりするほど弱かったんだと思います。


そんな感じでサンダル生活を楽しんでいるわけですが、持っているサンダルには不満がありました。


持っているサンダルは「ルナサンダルmono」と「Xeroshoes 4mm connect」だったのですが、どちらも一長一短あるのです。「長」がある分にはいいんですが、「短」があるとちょっと困ります。

ルナサンダルの方は脱ぎ履きしやすいのですが、底が厚い分だけ裸足感覚とは程遠い。ダートにはいいんですが。一方のXeroshoesは4mmという薄さゆえのフィット感と裸足であるいているような感覚は最高なんですが、毎回紐を締める必要があり面倒。という感じです。日常生活ではダートを歩くことなどほとんどありませんのでXeroshoesだけで過ごせるわけですが、生活の中では脱ぎ履きも結構多いものです。

ルナサンダルの「履きやすさ」とXeroshoesの「接地感」を満たすサンダルはないものか。4mm厚のサンダルってあまり売っていないんですよね。。。と色々探した結果、「Unshoes」というブランドで4mm厚の薄型サンダルを作っていることがわかりました。

というわけで、早速購入です。

IMG 4870
届いたものがこちら。封筒にサンダルが入っているだけ。袋の中に商品だけ。当たり前のようですが、並の企業なら広告やらなんやら変な冊子くらいは入れてくるものですよ。ナメた企業になると、商品よりもはるかに大きな梱包材やら広告をぶち込んできやがります。こういう姿勢は素晴らしいです。シンプルな空即是色ですなあ。

ただ、サンダルの値段が45ドル、送料が20ドルほど、そしてなぜかチェコの郵便局で止められやっと配達されたかと思えばよくわからない500CZK(25ドル位?)を請求され、結局、僕はこの色即是空空即是色に一万円近くも払ってしまったという現実が横たわっているわけですが。。。

そういうネガティブな情報は脳でうまく処理して忘れることにします。現実を変えられないのなら認識を変えればいいのです。

IMG 4874
裏面のパターンをXeroshoesと比較。右がUnshoes wakova feather。重さはXeroshoesより軽く厚みは同じ4mmですが、パターンと質感が違います。Unshoesはちょっと硬いです。なんというか、Xeroshoesは柔らかく粘りがあります。

IMG 4876
履いてみたのがこちら。あいかわらず汚い足ですが、人が言われて嫌だと思うことは考えることすら許しません。美脚だと思いましょう。

さっそく履いて歩いてみます。……あーうんうん。ほうほう。へー。ダメだこれ。


なんて言うんでしょう。このサンダルは一本の紐で締め付ける仕組みになっているんですが、それが足の至るところに干渉するんです。フィット感が足りないので締め付けても土踏まずの辺りが緩いし、締め付けると足の人差し指に力がかかって痛いし、かといって緩いままだとビーチサンダル並みのルーズ感。これに90ドルも払ってしまった僕の心は諸行無常の響きありですよ。まあ、人によって好みはあると思いますが。


とはいえ、こんなことで諦めるわけにはいかない!90ドルもあれば何人のアフリカの子どもたちが救えるのだ!関係ないけど!というわけで紐の結び方を工夫してみました。

IMG 4884
こんな感じ。

IMG 4882
履くとこんな感じ。美脚だと思いましょう。

このストラップの巻き方、すごくいい!フィット感が素晴らしい!

今風にいうと普通にいいです!でもそれだと「普通」なのか「良い」なのかよくわかりません。僕には「普通」と「良い」と「普通に良い」の違いが良くわからないのです。現代人が共有する観念を理解していないのです。悲しいです。そういうわけで、このサンダル、すごくいいです。最高です。


ルナサンダル以上の完璧なフィット感にXeroshoesに迫る接地感(履き始めて10日ほどの段階では、接地感はXeroshoesが100点だとすると90点くらいでしょうか)。ルナサンダルとXeroshoesの利点を兼ね備えたサンダルになりました。今ではほとんど毎日こればかり履いています。興味がある方はぜひ。unshoes。お勧めです。
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Tattoo
時々、チェコ人の友人たちに「漢字タトゥー」の文字選びを頼まれます。最近も2人に漢字を選んであげました。


チェコ人にとっては漢字はなにかしらクールなものらしく、その2人以外にも漢字のタトゥーを入れている人をちょこちょこ見かけます。どうせ漢字なんて読めないのになんで漢字なんだろう?とは思いますが、彼らにとっては漢字は絵か模様にしか見えず、「その模様それぞれに意味があるなんてカッケー!!」ということだと思います。

そういう意味では、アニメキャラに人格を見出してしまい「◯◯は俺の嫁!」などと意味不明な供述をしてしまう大きなおともだちと似た心理であると言えるわけで、大きなおともだちもチェコ人のようにアニメキャラのタトゥーを入れてみるといいんじゃないかと思います。


この間頼まれたのは結構大変でした。「"impossible is nothing"の日本語訳」です。シンプルなこと山のごとしな言葉なわけですが、漢字にしようと思うと、どうしてこれがなかなか難しい。

調べてみるとモハメド・アリの言葉らしいのですが、「nothing is impossible(不可能なことなどなにもない)」ではないのがポイントです。「impossible is nothing(「不可能」はない)」なんです。アディダスの広告でもこの言葉が使われていたようなんですが、そこでは「不可能なんて、ありえない」となっていました。

うまい日本語を選んだものだなと思いますが、「ありえない」だけでは伝わらないニュアンスもあるように思います。もちろん「不可能なことなんてなにもない」という意味も含んでいるかもしれませんが、どちらかというと「"不可能"なんてものを語ることに意味は無い」という感じかなあ。


こういう概念って新しいものだからなのか、これをそのままあらわす熟語とかことわざってないものなんですね。

「nothing is impossible」なら、「精神一到」とか「磨斧作針」みたいな言葉がピッタリなんですが、これらの言葉にはやはり「努力」のイメージが重なるんです。頑張れば望みは叶うよ、みたいな。成功したいだろ?じゃあ努力しようや、みたいな。五体不満足の乙武さんに「頑張ってスーパーモデル目指そうぜ!夢は必ず叶うさ!」みたいな、ある意味、個人の特性や能力差を無視して努力を促してしまうような強い言葉なんです。

一方「impossible is nothing」はむしろ、「今そこにある行動」に焦点をあてているように思えます。「スーパーモデルになれるかどうか、そんなこと考えてもしょうがないよ。さあ、モデル歩きから始めてみようか。立つんだ、乙武くん!」みたいな。よくわかんないけど。

強いて言うなら「勇猛邁進」みたいな言葉が近い気もしますが、言葉を見たときにイメージするものは違ってしまいます。


やっぱり、タトゥーってのは一生を共にするものですから、いったん引き受けた以上、いい加減な言葉を選ぶわけには行きません。

僕の中の小悪魔agehaが、『どうせ何書いたってわからねーんだから「大好きです、セーラージュピター」とか「ひとりでプリキュア」とか「ボンバイエはじめました」みたいな邪悪な言葉を適当に彫り込ませちまえよ。な?面白いだろ?』などとささやいてきましたが、さすがにそれはマズイです。面白そうだけど。それを見て困惑する日本人同胞の顔を見てみたいけど。


結局、彼と話し合って「精神一到」に落ち着いたわけですが、この言葉ならば日本人から見ても、たぶん中国人や台湾人から見ても悪くないんじゃないでしょうか。「nothing is impossible」的な言葉になってしまいますが。フォントや大きさも何種類も作って画像ファイルにしてあげましたよ。


Seisinitto
こんな感じのを何パターンも作りました。


僕には書道の素養が皆無なので、macにあらかじめ入っているフォントしか使えませんでしたが、書道が得意な人は書き下ろしてあげることもできるでしょうね。

カウンセリングして漢字を選び出力をしてあげるのは、結構いい商売になるんじゃないかと思います。言葉を選んだあと、お試しタトゥーシールみたいなものを作ってあげれば客も喜ぶと思います。


もし僕がタトゥーを入れるなら、やっぱり座右の銘である「人見るもよし、見ざるもよし、我は咲くなり」かなあ。まあ、心に刻んでいるのでタトゥーは必要ないんですけどね(ドヤッ)。


般若心経全文を小さなフォントでクレジットカードくらいの大きさに彫り込むのもいいかもしれません。その場合、もっともリズミカルでロックスピリッツあふれるパートである「掲諦掲諦 波羅掲諦 波羅僧掲諦」の部分は赤にするなどしてオシャレごころを発揮したいところです。心霊現象に悩んでいるあなた、あるいは耳なし芳一をカジュアルに体現したいあなた、ぜひお試しください。「あの人がくると場の空気が変わるわよね」なんて評判とともに好感度アップまちがいなしです。

両足の付け根に「あなたがこれを読んでいるということは、僕は今すごい格好をしているのでしょうね」みたいなtattooを彫ってステキな驚きを演出するのもいいかもしれません。大切なあの人へのサプライズにいかがですか。


まあそんな感じで、タトゥーで入れる文字にお困りのあなた、ぜひご相談ください。
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